六華だより

第47回全国高等学校総合文化祭&第36回全国高等学校将棋竜王戦 参加記

第103号

齋藤 駿汰(札幌南高校 2年)

 私、札幌南高校2年の齋藤駿汰が北海道代表として将棋の全国大会である、令和5年8月3日・4日に行われた第47回全国高等学校総合文化祭と8月16日・17日に行われた第36回全国高等学校将棋竜王戦に参加した模様をお送りします。


1. 第47回全国高等学校総合文化祭 指宿総合体育館

 この大会では同じく札幌南高校2年の西村雪音さんも北海道の女子代表として参加しました。この大会では私は2勝2敗で予選落ち(3勝1敗以上で通過)となりました。
悔しい結果ではありましたが、同北海道代表の選手らが男子個人準優勝(札幌光星)、男子団体3位(札幌西)、女子団体準優勝(立命館慶祥)という素晴らしい結果を残しました。
 普段切磋琢磨している相手のレベルの高さが証明され、より自分の力に自信と持てた大会でした。


2.第36回全国高等学校将棋竜王戦 福岡市・電気ビル共創館

 この大会で私は優勝というこれ以上ない結果を残せました。
 この大会に札幌光星3年の先輩である竹田健人さんのアドバイスである、落ち着いて指す、一手一手慎重に気持ちを込めて指す、という二つのことをテーマに臨みました。全国大会ともなると参加者の実力もほぼ変わらず、最後に勝負を分けるのはここ一番で冷静に思考を整理して指せるかどうかだと思っています。幸い出場者の中には知り合いも多く、リラックスして臨むことができました。
 元々の日程では大会当日入りの予定でしたが台風の影響で前日入りすることになり、その空いた日程で私は福岡将棋会館に向かいました。そこで偶然出会った同じく大会参加者である大阪代表の奥野さんに何局も指してもらいましたが、かなり強い…いきなり全国のレベルの高さに面食らってしまいました。
 そして大会当日…予選は落ち着いて指し、2勝0敗で通過できましたが、本戦一回戦でまさかの奥野さんと当たることになりました。なんとか勝つことができましたが奥野さんは私と前日に指した将棋を何時間も研究していたそうです。その気力やおそるべしですね。
 準々決勝ではそれまでに何回も指していて、全国優勝経験もある福田さんと対局することになりました。それまでの通算勝率は3割程で明らかに格上の相手でしたがその厳しい状況こそ伸び伸び指したことが功を奏しました。
 準決勝ではネットで交流もある所さんと対局しました。やはり互いの将棋を熟知している中でもあり、読みを外し合いながら一手一手探っていく将棋になりました。形勢が何回も入れ替わる難解な将棋でも、最後まで冷静にいることを意識した結果か最後にピースをつかむことができました。
 そして決勝。なんと羽生、藤井両先生の立ち合い、解説のもと指すことになりました。
 とんでもなく光栄なことで、この二人に見られても恥ずかしくない将棋を指そうという思いで臨みました。

 決勝の将棋から。
 ここで36歩と突いたのが我ながら冷静な一着でした。次の24歩に対する35角を消した手で狙いが分かっていても受けにくいです。玉形の差で既に先手勝ちやすい形勢です。


 全国優勝という大きな目標が達成できた今こそ、次なる目標を見つけてまた棋力向上に役立ていきたいです。